最大の恐怖

週刊現代」2012年12月15日号より


「小学校2年生のとき、『自分が死ぬこと』ばかりを思って、毎晩のように泣いていました。たとえ死んでも、人の意識はしばらく肉体に留まっていると考えていたからです。その状態で火葬されれば、棺が炎に包まれて、棺の中にいる私に刻々と迫ってくる。あるいは、土葬で埋められた私の体中に蛆が湧きはじめる。それを思うと恐ろしくてどうしようもなかったんです」

芥川賞作家の臨済宗妙心寺派福聚寺の玄侑宗久住職は、そう語っていたようです。

 

もしかすると、このご住職は、過去世に、そういうことがあったのかもしれませんね。

死んだあと、まだ、肉体から幽体が抜け出ないうちに、火葬にされてしまったことが・・・。

その恐ろしかった記憶の断片が、訳も分からない状態で、ほんの少し浮かび上がってきているのかもしれません。

ご住職のおっしゃる通り、「たとえ死んでも、人の意識はしばらく肉体に留まっている」ようなのです。

だから、人が死んで、火葬にするまでの間に、24時間以上という決め事があるのです。

 

年を取った方や、病気で長い間寝たきりだった方の幽体は、少しずつ肉体から離れる準備をしています。

でも、幽体が離れる前に、肉体の機能が先にダメになってしまうことがあります。突発的な事故や病気の時などがそうなのでしょう。他にも何か理由があるかもしれません。

 

もし、自分が、「死んだ」時は、速やかに肉体から離れましょうね!

自分は今、幽体離脱をしているだけだ。もしかして、生き返るかもしれない!と思い、火葬にされる直前までずっと肉体に居座っていると、離れたい時に、離れようと思っても離れられないということにもなりかねません。

肉体的な痛みは感じないものの、それこそ、生きながら火葬にされてしまう恐怖を体験しなくてはいけなくなってしまうのです。

 

 

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 何年か前、会社の同僚が、就寝中に突然死してしまいました。お子さんの小学校の運動会の翌日のことでした。

会社でみんなで告別式に行きましたが、御棺の中の顔は、まだ生きていて、寝ているだけのようでした。

祖父が亡くなった時は、「抜け殻」のような感じでしたが、同僚は違っていました。

私は心の中で叫びました。

 

早く、肉体から離れるんだよ!

そして、行くべき世界に行くんだよ!

残した家族を心配して、勝手に地上に戻って来てはだめだよ!